Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 319.771 Zeichen · 617 Bildschirme
とは推察が届くのであります――竹生島にしても、蝉丸にしても、琵琶とは極めて縁が深い。そこへ一期の思い出を掛了し終るということは、物のためにも、器のためにも、人のためにも、極めてところを得たと言ってよいから、心配することはないのです。
何がさて、笠のことや、琵琶のことはどうありましょうとも、二人がこうして無事であっていてくれさえすれば、よいではありませんか。
三
そこで、米友の方から沈黙の第一声を破って、「弁信さん、イヤに明るい晩だなア、お月夜でもなし、お星様もねえのに、イヤに天地が明るいよう」と呼びかけてみたところで、これは弁信にはこたえられまい。明るい月夜であろうと、暗い闇夜であろうと、生れつき、明と暗とが不可分平等に賦与されてある弁信その人にとっては、現実には打って響く何物の経験がない、と見なければならない。では、「夢のような晩だなあ」と形容してみたところで、やっぱり弁信の感覚にはピンと来ないに相違ない。この法師には、明と暗とが不可分平等であるように、夢と現実との区別が、最初からはっきりとしていないのです。
よって米友の唱破第一声は、米友が米友としての詠歎に過ぎないのですが、それでも、その気分だけは弁信にもよくわかると見えて、それを素直に受入れて、「はい」