Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠19

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 319.771 Zeichen · 617 Bildschirme

Aozora Bunko

それを考えておりました」

「御説の通りでございます――そこで、金持に見透しの利く英雄が現われますと、天下取りの上を行って、この世をわがものにする、という手もありますが、間違った日には武家と共に亡びる、つまり大きなヤマになるから、堅実を旨とする財閥は、つとめて政権争奪には近寄らない、近寄っても抜き差しのできるようにして置く、さりとて、その機会を外して、みすみす儲かるべきものを儲けぬのは商人道に外れますから、時代の動きを見て、財力の使用を巧妙にしなければならない、天下の志士共は、今、政権の向背について血眼になっておりますが、商人といわず、財力を持つものも懐ろ手をして油断をしている時ではありません、ここで油断をすると落伍する、ここで機を見て最も有効に投資をして置くと、将来は大名公家の咽喉首を押えて置くことになる――ところでお嬢様、三井、鴻池などの身のふりかたはひとごと、これをあなた様御自身に引当ててごらんになると、いかがでございます、このまま財を抱えて、安閑として成るがままに任せてお置きになりますか、但しは、ここで乾坤一擲――」

不破の関守氏が、つまり今までの形勢論は、話の筋をここまで持って来る伏線でありました。