Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠19

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 319.771 Zeichen · 617 Bildschirme

Aozora Bunko

そういうことは知ろう由もない不破の関守氏には、この女王を父に会わせれば会わせるで、そこに相当の秘策がある。この女王様を父と会わせるに就いては、自分が介添となるべきことを最も有利なりと信ずるものがあればこそ、彼は女王を擁して、善は急げで、内外の多事多端なる責任の地位を抛擲して急行しつつあるものでしたが、その秘策のいかなるものであって、成功すべきや、せざるべきやは未来の疑問としましても、お銀様の黒幕にこの人がいることは、伊太夫の傍らにお角さんが取巻いているよりは、遥かに智嚢が豊かで、舞台が大きいことは申すまでもありますまい。

九

西国旅行をかこつけに、そこは親心の甘さで、胆吹王国のやんちゃ娘の行動視察を眼目とする伊太夫が大津にいない時に、お銀様と不破の関守氏の一行は大津へ着きました。

当座の行違いになってしまったのですが、その際、当座の在と不在の如きは、さのみ問題ではない。関守氏は、目的地に着いたからといって、驀直に目的に向ってこせつくような軽策を取らない。悠々としてお銀様を押立てて別に宿を取って長期の形を構え、副目的が主目的を牽制しつつ、その帰るを待つことを遅しとしない策戦を取りました。