Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 319.771 Zeichen · 617 Bildschirme
「大燈とか、大応とかいう坊主が、そこらの橋の下に穴を掘って、そこを宿として園林堂閣へ帰りたがらなかったというが、それはわれとスネたんではないな、そういう生活がむしろ自然なんだから、彼等はそれを貪り好んで生きている、世間の馬鹿共が見ると、それが、大徳の、達観のと渇仰する、見方が違っているんだ」
「そうだ、トモカク坊主でも大物になると横着千万なものでな、自分は楽をしていながら、世間からは難行苦行の大徳であり、人生の享楽を抛棄した悟道人のように見えるが、ありゃみんな道楽だね」
「まず、そんなもんじゃ、乞食の六という奴の詩に有名なのがある」
「そうだそうだ、畸人伝かなにかにあったっけ、あれだけの詩を作れるくせに乞食している横着者、まさに三十棒に価する、その詩を一つ……」
一人が、そこで、詩を吟じ出してしまいました。
一鉢千家飯
孤身幾度秋
不空又不色
無楽還無憂
日暖堤頭草
風涼橋下流
人若問此六
明月浮水中
これを、高らかに和吟して、「一鉢千家の飯、孤身幾度の秋、空ならず又色ならず、無楽還無憂、日は暖かなり堤頭の草、風は涼し橋下の流、人若しこの六を問はば、明月水中に浮ぶ」と吟じ了ってから、この六なるものの事蹟に就いて語り合いました。