Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠19

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 319.771 Zeichen · 617 Bildschirme

Aozora Bunko

道具屋とはうまいことを考えたが、つまり骨董屋なんだろう、掘出し物では相当まとまった金も儲けられない限りはない。最初のうち損をしたというのも、そうありそうなこと、ようやく本職になって収入が出て来たとは憎い、おれも早くその辺に気がついて道具屋になればよかったな。先祖から伝来のものだけでも売食いしても相当のものはあったが、商売気がないから、みんな質流れか、或いは二束三文。あれをもとに道具屋開業――なぜあの時それだけの知恵が出なかったか。トニカク勝のおやじめ、商売の筋を覚えたとなると、もう占めたものだ。が、商売というやつは儲かることばかりあるんじゃない、いつまでこの手で兵糧がつづくかな。待てよ、そこで、商売どころではない、あいつの身に重大な不幸が起ったらしいぞ。

「男谷ノ親父ガ死ンダカラ、ガッカリトシテ、何モイヤニナッタ」

親父が死んだそうな。死んだ親父もこいつのためにはどのくらい苦労をしたか、死んで、悴の方ではガッカリシタの一句で片づけているが、相当に無常を感じたことは、何モイヤニナッタの自暴半分の言葉つきでもわかる。何の病気で、どうして親父が急死したか。