Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠19

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 319.771 Zeichen · 617 Bildschirme

Aozora Bunko

「どちらがどうか存じませんが、およそ、隙のない人間てありませんからね。駒井様の隙なんかは、同情して上げてよい隙なんでしょう。過ぎたことは仕方がありませんね。それにしてもあの方、今どうしていらっしゃるでしょう」

「イヤに今日に限って駒井に気を持つじゃないか」

「少し伺いたいことがありますから」

「ふむ、いまさら駒井に、何を聞きたい」

「あの方、たいそう洋学がお出来になるんですってね」

「うむ、そのことか。洋学、あれは出来るよ、あれが表芸なんだ、洋学だけは相当にやれると自他ともに許していたよ」

「惜しいわね」

「何が惜しい」

「それほど洋学がお出来になるのに」

「洋学なんぞは、毛唐の学問だ」

と、神尾が取って投げるように言いました。洋学が毛唐の学問であることは、神尾に聞かなくても、お絹でさえよくわかっている。

「惜しいわね、それほど洋学がお出来になるのに」

「何が惜しいんだよ」

「でも、当節、洋学がお出来になれば、お金儲けはお望み次第なのに」

「洋学が出来れば金儲けは望み次第? それで駒井のいないのが、宝の持腐れだというコケ惜しみか」

「そうよ、わたし、このごろ、つくづくそう思いますわ、もし、わたしに少しでも横文字が読め、達者に異人さんと話ができたら、どんなにお金儲けができますか、ちょっとやそっとのお金儲けではございませんのよ、何十万という