Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme
仙公も仕方がないからその傍に立って、今こんなところで提灯を誂えなくてもよかりそうなものをという面をしています。
「仙公や、提灯がなくては何かにつけて不自由だから、ここで一つ仕込んで行くのだ、お前、好いのを見立てな」
「いろいろ出来合いがございます、お好みによってお印を即座に入れて差上げます」
「先生、このブラ提灯のブラ下り具合が乙でげすから、これに致しやしょう」
「よしよし、それにしよう」
「そうして、お印はどう致しましょう」
「先生の御紋は何でございましたっけね」
「定紋なんぞ付けるには及ばねえ、そこんところへ十八文と書いてくんな」
「また始まった」
「十八文と入れますんでございますか、ここへ、ただ十八文だけでよろしゅうござんすか」
提灯屋はおかしな面をして道庵先生の面を見上げる。
「そうだ、十八文でよいのだ」
「先生、およしなすった方がようござんすぜ」
仙公は苦り切っている。
「ナニ構わねえ、俺が承知だ」
簡単な文句ですから、提灯屋は手提のブラ提灯へ早速「十八文」と入れてしまいました。
「さあ、仙公、これをつるして歩け」
「驚きましたね」
「驚くことはない、提灯が取って食おうと言やしまいし」