Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme
「まあ、待ちなさいまし」
がんりきはその袖を控えて、
「まだ、お話し申し上げることがあるんでございます、それだけでは、まだほんの序の口で、盲目の剣術の先生や七兵衛が今どこにいるか、それもおわかりになりますまい」
「三保の松原だと言ったじゃないか」
「三保の松原には違いありませんが、三保の松原も広うございますから。なあに、まだ大丈夫でございます、首になるような気遣いはございません、とにかく一通りお聴きなすって」
「早く話してごらん」
「ここまでは私も七兵衛の方へついて片棒を担いでやりましたが、これから一番、裏切りをして、お前様の方へ忠義を尽してみてえんで」
がんりきは、お絹を人通りの少ない木立の方へ引張り込むように並んで歩いて、
「ナニ、七兵衛の友達といったからって通り一遍の仲なんですから、どっちへ転んだって、大した義理が欠けるわけじゃございません、あの野郎にこれだけ尽しておけば、これからまた持役を替えて踊ってみてえんで……その机竜之助という剣術の先生、それは敵持ちのお方でござんしたね、敵と覘う相手がちょうど船で清水の港へ来ているんで。そうして七兵衛と打合せがしてあって、江尻の宿の外れで名乗りかけることにしておいたのを、お前様方が久能山道へお廻りなすったものですから、趣が変って三保の松原という段取りになったので……それで