Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme
「お宮のあるところから十里四方は、いつの世までも年貢お免しのところ、権現様も湯の島へ御入湯の時に御会釈でござんした。たとえ罪人でもあの土地へ隠れておれば、お上も知って知らぬふりをなさんすとやら」
お徳は伝説をようやくに事実の方へ近づけてきます。
奈良田の皇居ということは国史以外の秘説であります。
奈良王この地に御遷座ありしという伝説は、ここにお徳の口から伝えらるるばかりではなく、幾多の古書にも誌されてあるので、その奈良王とは弓削道鏡のことであるとの一説、ただに奈良の帝と伝えられている一説、また明らさまに人皇第四十六代孝謙天皇と申し上げてある書物もあるのであります。
孝謙天皇は女帝におわします。弓削道鏡の悪逆、和気清麻呂の忠節などはその時代の出来事でありました。
けれども、天皇がこの地に御遷座ありしというようなことは、正史のいずれにも見らるるところではなく、ただこの地の伝説だけに残っているのであります。
村の中程に皇居の跡があるということ、塩の井、片葉の蘆、飯富村、御勅使川、十里四方万世無税、家康湯の島へ入湯のこと、みんなそれに附きまとうた伝説でもあり事実でもあるが、なおそのほかに、帝にお附の女房たちが、散々になって、このあたりの村々で亡くなった、それを神に祭って「后の宮」