Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme
「へえ、それは耳寄りでございますねえ」
権六は主膳の近くへ膝行り寄る。そうすると主膳の声がいっそう低くなって、権六のほかは何人にも聞き取れない声で、
「実はな、御支配の下で、ずうっとこの白根の奥に奈良田というところがある、そこに望月という郷士の家がある、これは徳川家以前の旧家で、天文永禄あたりから知られている家柄だ、そこの家でいま婚礼がある、この東の八幡村というところから嫁が行ったそのお届があったから、拙者は何心なくその家のことを聞いてみるとな、望月というのは甲州金の金掘りをする総元締を代々預かっていて、表面に現われた財産も少ないものではないが、先祖以来、穴倉に隠して置く金の塊は莫大なものだという噂」
神尾主膳は結局、その金の塊を突き留めてみたらば、思いのほかの掘出し物があるかも知れないということ、それはちょうど今度の婚礼問題がよい機会であって、役目を笠にいくらでもその高圧の手段はあるようなことを言います。
聞き終った権六は、
「なるほど、そいつは近ごろ面白い見付物でございます、まかりまちがっても嚇しで済む、うまくゆけば金脈に掘り当てる、転んでも大した怪我はなかりそうなのに、儲かれば大山だ。