Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme
銭も現金でなければ決して彼等を動かすことはできません。大した金は要らない、一杯飲むだけの銭を現金で握らせさえすれば、その酒の醒めない間は大抵の御用はする。その酒が醒めてしまえば、別に注ぎ足しをしない限り御用をつとめることはしないのです。
有為の士を心服させることのできないものが、この折助を使用する。歴然とした旗本でありながら神尾主膳は折助を使用して、人を陥れなければならなくなったとは浅ましいことです。甲府勤番に落ちたことは、どうも仕方がないけれど、折助を使用して人の内密を探り、それを種に小策を弄することは、よくよく見下げた心になったものです。
しかしながら、ここへ神尾主膳の仮面を被って来た折助の権六は大得意でありました。彼は勤番支配にでもなりすました心で今、その威権のありたけを示しているところへ、不意に水戸の人、山崎譲というものが尋ねて来たと聞いて少しく狼狽しました。
「ナニ、水戸の人で、山崎なにがし?」
眼をパチパチさせてみたが、本人の神尾主膳はその人を知っているかも知れないけれども、権六の神尾はそんな人を知らない。
「今は忙しいから、後刻面会を致す、いずれかへ無礼なきように御案内申しておけ」