Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme
「望月家へ謝礼とは?」
「もとより金銭に望みはない、先刻お引連れになった望月家の若主人、これは望月家にとって槍よりも大切な品、それとこの槍とお引替えが願いたい、その仲人は山崎譲」
「ナニ」
「この槍と望月の若主人とを引替えてもらいたい」
「黙らっしゃい」
「黙れとは?」
「言わせておけば方図もない、いったい貴様は何者だ、山崎譲の名を騙って拙者共の部屋へ案内もなく推参する不届者、拙者共の知っている山崎は貴様のような盲目ではない、病人ではない、このうえ無礼を申すと手は見せぬぞ」
擬いの神尾主膳は堪り兼ねて刀を押取ると、附添いの者合せて十余人がみな同じようにして竜之助を取捲く。
その時の竜之助の冷笑は、やはりこんなやつらを相手に、我ながら大人げないという冷笑で、彼等を嘲るのではない、自分を嘲るような冷笑でありました。
「申すまでもない山崎譲は偽名、拙者には別に本名がある。しかし山崎は拙者の友人、その名前を騙っても別に障りもあるまいから、ちょっと融通してみた」
「無礼者め! 本名を名乗って、早く謝罪って引込め、さもない時は手討ちにする」
「本名はそちらから名乗ってみるがよい、今は知らず、神尾主膳はもと三千石の旗本、もう少し睨みの利いた男であったはず」