Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠7

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 242.044 Zeichen · 477 Bildschirme

Aozora Bunko

「按摩さん、お前は幾つだえ」

「え、私の年でございますか、まだ若うございますよ」

「若いのは知れているが、幾つにおなりだえ」

「エエ、十三七ツでございます」

「ちょうど?」

「左様でございます」

「おかみさんはありますか、それともまだ一人ですか」

「へへえ……」

「なんだね、その返事は。あるのですか、ないのですか」

「あるのですよ、一人ありますのですよ」

「一人ありゃたくさんじゃないか」

「おかげさまでどうも……相済みません」

「おかみさんがあったって、済まないことはないじゃないか」

「なかなか親切にしてくれますから、それで私も助かります」

「おやおや。そうして何かえ、そのおかみさんは容貌よしかね」

「へえ、容貌のところは私にはわかりませんが、皆さんが、私には過ぎ者だとおっしゃって下さいます」

「やりきれないね」

「ところが、ごしんさま、容貌がよくて、気立ての親切な申し分のない女が、私共みたような不具者のところへ来てくれるからには、どのみち、ただ者じゃありますまい」

「前はどうだっていいじゃないか、今さえよければ」

「ところが、今だって本当のところはどうだかわかりゃあしません、わからないけれども、私は最初から眼をつぶっていますからね」