Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 242.044 Zeichen · 477 Bildschirme
「みんなして、先生を叩いてやろうよ」
子供たちが総立ちになって、道庵先生をとりまいて、
「ペチャ、ペチャ、ペチャ、ペチャ」
盛んに叩き立てましたから、道庵先生は羽織を頭からかぶって、
「こいつはかなわねえ」
人を殺すことにかけては、当時、道庵の右に出でるものはあるめえ、新撰組の近藤勇といえどもおれには敵わねえ、道庵の匙にかかって命を落したものが二千人からあると、日頃勇気凜々たる道庵先生も、この子供たちに逢っては一たまりもなく、ほうほうの体で門内へ逃げ込んでしまうと、やや離れてお手玉をとって遊んでいた女の子供たちまでが飛んで来て、
「先生を叩いてやりましょうよ」
「お土産三つに凧三つ」
そこで、道庵先生をまたペチャ、ペチャと叩きました。
子供に叩かれて、ほうほうの体で家の中へ逃げ込んだ道庵先生は、座敷へ入ると、ケロリとして道中記をながめています。
道庵先生にとっては、今がその小康時代ともいうべきものでしょう。ナゼならば、先生の唯一の好敵手たる隣りの鰡八御殿の主人公が、洋行から戻って来た暁には、またぞろ百五十万両もかけて、大盤振舞をするにきまっていますから、それを見せつけられた日には、先生もまた相当の手段方法を講じなければならないはずですから。