Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠7

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 242.044 Zeichen · 477 Bildschirme

Aozora Bunko

大菩薩峠

一

この際、両国橋の橋向うに、穏かならぬ一道の雲行きが湧き上った――といえば、スワヤと市中警衛の酒井左衛門の手も、新徴組のくずれも、新たに募られた歩兵隊も、筒先を揃えて、その火元を洗いに来るにきまっているが、事実は、半鐘も鳴らず、抜身の槍も走らず、ただ橋手前にあった広小路の人気が、暫く橋向うまで移動をしたのにとどまるのは、時節柄、お膝元の市民にとっての幸いです。というのはこのほど、両国の回向院に信州善光寺如来のお開帳があるということ。そのお開帳と前後して、回向院の広場をかりて広大な小屋がけがはじまったこと。その小屋がけの宣伝ビラが、早くも市中の辻々、湯屋、床屋の類に配られて、行く人の足を留めているということ。

その宣伝ビラもまた、小屋がけの規模の大なると同じく、ズバ抜けて大きなものへ、亜欧堂風の西洋彩色絵で、縦横無尽に異様の人間と動物とを描き、中央へ大きく、

「切支丹大奇術一座」

この宣伝ビラは、宣伝ビラそのものがたしかに人気を集めるの価値がありました。

幕府の威力衰えたりといえども、西洋の風潮、多少人に熟したりといえども、「切支丹」