Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠7

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 242.044 Zeichen · 477 Bildschirme

Aozora Bunko

七ツ道具を下へ置いて、浴衣へ羽織を引っかけたままで、恐る恐る二階へのぼりはじめました。

「御免下さいまし、お嬢様」

「金助さん」

「はい、金助でございます」

「どうぞ、ここへお上りください、お前さんにぜひお聞き申したいことがあります」

「御免を蒙りまして」

「御遠慮なく」

金助は、全く怖る怖る二階の間へ通り、キチンと跪まって、恐れ入った形をしていると、いつもの通りお高祖頭巾をすっぽりとかぶったお銀様は、行燈の光に面をそむけて、

「もう、少しこちらへお寄り下さい」

「ええ、ここで結構でございます」

勧める蒲団も敷かずに金助は恐れ入っている。

「金助さん、お前は、お角さんから頼まれたことがあるでしょう」

「ええ、あるにはありますがね……」

「あれは、わたしからお角さんに頼んだことなんですから、それを隠さずに、わたしに話して下さい」

「左様でございますか。いや、薄々その儀は承って出かけましたんですが、一応はここの親方の方へ申し上げまして、親方の口から改めてあなた様のお耳へ入れるのが順かと、こう思いましたものですから」

「いいえ、それには及びませぬ、かまいませんから隠さずに話して下さい。