Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 242.044 Zeichen · 477 Bildschirme
いよいよしどろもどろなのは、この男のことだから、ワザと焦らすつもりかも知れない。お銀様は気色ばんで、
「そこまで尋ね当てて、どうして、その先がわからないのです、役に立たない……」
「いいえ、どう致しまして」
お銀様から威嚇されて、金助はワザとらしい恐縮を見せ、
「それから先を、どう鎌をかけても、坊さんは、ハッキリと言ってくれませんから、あきらめて門前の爺さんをつかまえて、口うらを引いてみましたところが、その返事で、またまたこんがらがってしまいました。と申しますのは、その前後に、お寺を出て旅立ちをしたものが二人ありますんだそうで、一人はハッコツへ、一人はコブシへ参りましたとやら。さて、その二人のうちいずれが、あなた様の尋ねるお方だか、それから先が、どうしても茫漠として当りがつきませんでしたが、とにかく、これだけのことをお知らせ申しておいて、また出直しを致そうかとこう考えて、大急ぎで飛んで参ったんでございます」
「一人はハッコツへ、一人はコブシへ?」
「はい、そのコブシというのは、つまり甲斐と武蔵と信濃の三国にまたがる甲武信ヶ岳の方面かと存じますが、一方のハッコツが、どうしても見当がつきませんでございます。