Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠7

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 242.044 Zeichen · 477 Bildschirme

Aozora Bunko

あの時は月夜、今日は、たそがれ時で、足もとの明るいうちには必ずや上野原の駅へ足を踏み入れようという時分、左手の山谿の間には、遠く相模川の川面がおりおり鏡のように光って見える時、山巒を分けて行く駕籠は、以前のように桐油を張った山駕籠ではなく、普通に見る四ツ手駕籠。

「そういうわけで、あのお若さんも殺されちまったそうですが、殺したのは多分、もとの御亭主だろうという話で……」

といったのは前棒の駕籠屋。偶然にも、その駕籠を舁いで行く権三と助十は、あのとき机竜之助を乗せた二人であるらしい。

ただ、乗っている駕籠の客が滅多には口を利かない。

さて、駕籠屋たちはあの時以来、幾度もこの道を往来したと見えて、あの時の天狗物語も口の端には上らず、丹沢山塊の方面で怪しい火の見えたことも、濃霧に襲われたことも、時効にかかっているらしい。

陣馬の鼻まで来た時分に、佐野川方面から下りて来る笠を認めた前棒が、

「あ、向うから人がやって来るぜ。おやおや、唯の人じゃねえ、お供をつれたおさむらいだ。ことによると八州のお役人様かも知れねえ」

そこで、前後の駕籠屋が二の足を踏みました。駕籠屋自身には暗いことはないが、お客のために心配があると見えて、