Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 242.044 Zeichen · 477 Bildschirme
「え……」
「どうだ、がんりき、おれを知ってるか」
といって、笠の紐へ手をかけて、そろそろと出て来ました。
「やあ、あなた様は……そうだ、水戸の山崎先生でございましたな」
「うむ、驚いたろう」
「全く驚きましたね、わっしはまた、てっきり七兵衛の奴とばかり思っていたものですからな。先生、なかなかお人が悪い、時節柄ですから、ずいぶん驚いてしまいましたよ、どうかお手柔らかにお願い致したいものでございます」
「別段、貴様をおどかしてみるつもりもなかったのだが、張っておいた網に貴様の方からひっかかったようなものだから、ふしょうしろ。実は、もう少し大物を引っかけるつもりで張った網だが、いやなみそさざいがひっかかったので、おれも少しうんざりしているのだ」
「みそさざいは恐れ入りました」
「ところで、がんりき、おれがこうして網を張っているわけも、また貴様がこうして、あぶないところへ近寄りたがるわけも、大概はわかっているはずだが、ここで計らず、二人がめぐりあったのは、六所明神のお引合わせかも知れないぞ」
「どう致しまして」
がんりきは額へ手を当てて苦笑いしました。今まで自分は南条、五十嵐の方の手先をつとめて、この山崎――この人はもと新撰組の一人で水戸の浪士、香取流の棒をよくつかう人――に楯を突いて来たので、この山崎には七兵衛が附いて、おたがいに