Japanische Klassiker mit Furigana
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たいしゅうぶんげいもんどう
大衆文芸問答
国枝 史郎
Lesen Sie 大衆文芸問答 (たいしゅうぶんげいもんどう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.205 Zeichen · 17 Bildschirme
答「まず其辺におちつきましょうかね」
問「大衆文芸というものは、何時頃から盛んになったんでしょう?」答「是もハッキリとは云えませんね。だが思う所を云ってみましょう。博文館から講談雑誌が出、講談社から講談倶楽部が出た、その頃からじゃないでしょうか」問「しかし其頃は二雑誌共、講談師や落語家の口演速記を、主として載せていたようですよ」答「それは将しくお説通りです。ところが夫れ等の口演物が、筋としては千篇一律、材料から云えば少なかったので、その不足を補うため、大衆文芸家の作物を、掲載するようになったんですね。――だが勿論その頃には、大衆文芸だの大衆文芸家だの、そういう言葉はありませんでした」問「私の記憶に誤が無ければ、大衆文芸は震災後に、非常に盛んになったようですね」答「私もそんなように思って居ります」問「これは何ういう訳でしょう?」答「説明するには及びますまい。震災で人心が険しくなり、浮世が暮らし悪くなったので、其処で慰めて貰おうとして、雑誌や書物を読んだんですね。すると今も申しました通り、純文芸の作家達は、叱ってばかり居るでしょう。そこで人々は怯えて了い、あんまり叱らない大衆文芸家の、作物へ食い付いて行ったんです。