Japanische Klassiker mit Furigana
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ぐじんのどく
大雷雨夜の殺人 他8編
小酒井 不木
Lesen Sie 大雷雨夜の殺人 他8編 (ぐじんのどく) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 27.456 Zeichen · 55 Bildschirme
で、自分勝手な方法で機会をうかがって毒を投じようとしたのですが、ここに図らずも保一くんにとって非常に好都合な事情があったのです。それは何かと言うに、その朝あなたから、未亡人に十時ごろ飲ませるようにと言って、一包みの散薬が届いていることを令嬢から聞き出したのです。で、保一くんは令嬢に向かって、ちょっとその薬を見せなさいと言って取り寄せ、ひそかに携えてきた亜砒酸をその中へ混ぜたらしいのです。亜砒酸は白色で無味ですから、決して服用する人にはわかりません。
さて、わたしは以上の話を単なる想像のように申しましたが、実は、かように想像すべき事情、いやむしろ証拠というべきものがあったのです。それは何かと言うに、あなたがその朝、書生さんに持たせてやられた薬剤の包み紙を片田博士に分析してもらった結果、明らかに亜砒酸の存在が認められたのであります」
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この言葉を聞くなり、山本医師の身体はゴム毯のように椅子から跳ね上がった。そうして、何か言おうとしてもただ唇だけが波打つだけで、言葉は喉の奥につかえで出てこなかった。
「まあまあ」
と、検事は手をもって制して言った。