Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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てんにょとおばけ

天女とお化け

小川 未明

Lesen Sie 天女とお化け (てんにょとおばけ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.886 Zeichen · 10 Bildschirme

Aozora Bunko

こうした子供は、不思議に図画だけは、じょうずに書くものだといわれていたが、秀吉のばあいは、静物を写生させても、なにをかいたのか、その外形すら、まとまっていなかったのでした。

「これは、手のつけようのない低能児だな。」と、教師は、口の内でつぶやきました。

ついに、秀吉の母親が、学校へ呼び出されました。彼のすんでいる部落は、貧しい人々の集まりでもありました。母親は、おそるおそる職員室へ出頭して、ひくく頭をたれて、いかめしい、ひげのある顔を、まともに見ようとせず、ただ教師のいうことを、額に汗をにじませながら聞いていました。

「あの子は、妙なくせがあって、人の顔ばかり見ていて、勉強がすこしも頭に入っていないが、家ではどんなふうですか。」と、教師は、たずねました。

「先生のおっしゃることを、よく聞いて、頭に入れなければならぬと、家ではいいきかせているのですが。」と、母親は、恐縮しました。

「いや、人の顔を見るのが、あの子のくせであるか、聞いているのです。」と、教師は、自分にだけする行為なのか、それを知りたかったのです。

「あの子だけは、なにを考えているか、私どもにも、わからないことがあります。