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Japanische Klassiker mit Furigana

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あまくさしろうのようじゅつ

天草四郎の妖術

国枝 史郎

Lesen Sie 天草四郎の妖術 (あまくさしろうのようじゅつ) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.401 Zeichen · 17 Bildschirme

Aozora Bunko

「ええええ貴郎にも出来ますとも。もっと不思議なことが出来ますよ。貴郎の美しさは神のようです。その貴郎の美しさは選ばれた人の美しさです。妾はどんなに貴郎のような美しい人を待っていたでしょう。妾は貴郎の美貌を使って妾達の持っている宗教を世間に拡めなければなりません」

斯う云い乍ら其娘は懐中から十字架を取り出しましたが夫れを四郎の首へ掛けました。

と其瞬間から四郎の人物はガラリ一変致しまして近代科学で説明しますれば所謂性格転換とでも云おうか、怜悧聰明並ぶもの無い麒麟児となったのでございます。が併し夫れは後で説くとして、此時眠っていた老人が――即ち森宗意軒が眠りから醒めて起き上がりましたが、

「ややこれは迂濶千万。出し放しとは気がつかなかった」斯う云い乍ら酔眼を拭り、皿や火鉢を取り上るとポンポン口の中へ抛り込みましたが、最後に娘を引き寄せると膝の上へ抱き上げました。と其体が小さくなる。夫れを口中へ抛り込む。そうして其儘行きかけましたが、何気無く四郎を認めますとハッとばかりに大地へ坐り両手を土へ突きました。

「天童降来。天童降来。ははッ、お目見得を仰せつかり忝けのう存じます」