Japanische Klassiker mit Furigana
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たいようとかわず
太陽とかわず
小川 未明
Lesen Sie 太陽とかわず (たいようとかわず) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.180 Zeichen · 7 Bildschirme
「おまえは、昨日見てきたことをすっかり忘れてしまえ。」と、かわずは、ぶとにいいました。
すると、ぶとは、当惑そうにかわずを見つめて、
「だって、この私の頭の中に刻みつけられた、世間の有り様を、どうして忘れることができましょう?」と、ぶとは答えました。
かわずは困ってしまいました。
「おまえは、そのことをだれかに話したか。」と、かわずはたずねました。
「いえ、まだ私は、だれにもあいませんでした。今度あったら、みんなに聴かしてやろうと思っています。」と、ぶとが答えました。
かわずは、ぶとがみんなに、そのことを聞かしたら、そのとき、みんなはどんなに騒ぎ出すだろう。そして、この池をいちばんいいところと思わなくなりはしないかと心配したのです。
かわずは、しばらく思案に暮れていました。
「そうだ。このぶとの小さな頭の中に、その世間というものがみんな入っているはずだ。それをすっかり、俺のものにしてしまうことは造作もないことだ。俺が、このぶとをのんでしまえば、みんな俺のものになってしまうだろう。そして、だれにも、しゃべられる心配もなくなってしまって、このうえもない、いいことなんだ。