Japanische Klassiker mit Furigana
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めおとぜんざい
夫婦善哉
織田 作之助
Lesen Sie 夫婦善哉 (めおとぜんざい) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.643 Zeichen · 61 Bildschirme
たくさんとは言いませんがと畳に頭をすりつけたが、話にならなかった。自業自得、そんな言葉も彼は吐いた。「この家の身代は僕が預っているのです。あなた方に指一本……」差してもらいたくないのはこっちのことですと、尻を振って外へ飛び出したが、すぐ気の抜けた歩き方になった。種吉の所へ行き、お辰の病床を見舞うと、お辰は「私に構わんと、はよ維康さんとこイ行ったりイな」そして、病気ではご飯たきも不自由やろから、家で重湯やほうれん草炊いて持って帰れと、お辰は気持も仏様のようになっており、死期に近づいた人に見えた。
お辰とちがって、柳吉は蝶子の帰りが遅いと散々叱言を言う始末で、これではまだ死ぬだけの人間になっていなかった。という訳でもなかったろうが、とにかく二日後に腎臓を片一方切り取ってしまうという大手術をやっても、ピンピン生きて、「水や、水や、水をくれ」とわめき散らした。水を飲ましてはいけぬと注意されていたので、蝶子は丹田に力を入れて柳吉のわめき声を聴いた。
あくる日、十二三の女の子を連れて若い女が見舞に来た。顔かたちを一目見るなり、柳吉の妹だと分った。はっと緊張し、「よう来てくれはりました」