Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ふしぎなとおめがね

奇妙な遠眼鏡

香倶土 三鳥

Lesen Sie 奇妙な遠眼鏡 (ふしぎなとおめがね) von 香倶土 三鳥 (かぐつちみどり) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.759 Zeichen · 14 Bildschirme

Aozora Bunko

「あんまりいろんな事が早くかわって行くのでビックリなさったでしょう」

「ハイ。夜が明けたかと思うともう日が暮れます。そうして暗くなったと思うともう夜が明けています。あれはどうしたわけでしょう」

とリイは眼をまん丸にして尋ねました。

「それはこういうわけで御座います」

と月姫様は云いました。

「月の世界の一日は人間の世界の五万日になるのです。ですから、人間の世界の出来事を月の世界から見ると大変に早く見えるのです。もうあなたがその眼鏡を眼にお当てになってから、今までに三年ばかり経っているのですよ」

「エッ、三年にも……」

とリイはビックリしました。しかしもうお父様やお母様も自分のことを忘れておいでになるだろう。そうして二人の兄さんたちに孝行をされて喜んでおいでになるだろうと思いましたから、いよいよ本当に安心をしました。

そうして月の御殿に這入って、月姫と並んで腰をかけて、並んだ御馳走を食べましたが、そのおいしかったこと。それから鳥の歌、虫の音楽、獣の踊りなぞを見ましたが、そのおもしろかったこと……ほんとに月の世界はいいところだとリイは思いました。

そのうちにリイは又家のことを思い出しました。