Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
奇譚 銭形平次 「銭形平次捕物控」傑作選
野村 胡堂
Lesen Sie 奇譚 銭形平次 「銭形平次捕物控」傑作選 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.249 Zeichen · 62 Bildschirme
二
それを狙って爪を磨いだ旗本の殿様なんか穀つぶしみたいなものだが――」
「少しはたしなめよ八、人に聴かれたらうるさいことになるぞ」
「相済みません。が、あっしは本当のことを言っているんだ――山の手一番と言われた娘を、十九で殺しちゃもったいなさ過ぎます。ね、親分。十手冥利にこいつは是が非でも下手人をあげて、思い知らさなきゃ虫が納まりませんよ」
八五郎の拳骨は、冬の陽を受けて宙に躍るのです。
二
伊賀町の清水屋には、土地の御用聞、弁慶の小助が待っておりました。武蔵坊のような大男で、豪力無双と言われておりますが、根が人の好い方で、日頃銭形平次の逞しい智恵に推服し、むずかしい事件があると、なんの痩せ我慢もなく、後輩の平次を引っ張り出して、その明智の裁きに享楽するといった肌合いの男です。
「おや、銭形の親分、よく来てくれたね。出不精の親分のことだから、どうかと思って心配したが」
弁慶の小助はニコニコしながら迎えました。
「弁慶の親分の手伝いなら、どんな無理をしても来るよ」
平次はなんの世辞もなく、心からこう言える気持でした。
「有難う、そう思ってまだ入棺もさせずにあるんだ。