Japanische Klassiker mit Furigana
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おんなのいっしょう
女の一生
森本 薫
Lesen Sie 女の一生 (おんなのいっしょう) von 森本 薫 (もりもとかおる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.068 Zeichen · 25 Bildschirme
お父さんが亡られてから初めてのお母さんの誕生日だから今年は僕達から何かお母さんに上げようって、皆で約束したのです。栄二は何を上げるんだい。
栄二 うん。僕はこれだ。お母さん、笑っちゃいけないよ。
しず (とって)まあ、綺れいな櫛だこと。でもお母さんにはちょっと派手すぎるようね。
栄二 そうかな。僕には仲々気に入ってるんだけど。
しず いいのよ。男のお前がこんなところに気をつけてくれて、お母さんはほんとに嬉しいよ、丁度古くから使っていたのが折れてしまったものだから重宝しますよ。
栄二 いやあ。実は、あれは僕がふんづけて折っちまったんです。
章介 なんだい。それなら買って来て返すのは当り前じゃないか。
栄二 でもまあ、気は心ですよ。
ふみ 私のは、品物じゃないのよお母さま。私の一番好きな歌をお母さまの為に歌って上げようと思ってるんです。
栄二 おい、そんなのは贈り物にならないじゃないか。
ふみ だって総子姉さまは今日のお料理をお引受けになったでしょ、一番お得意のことをなさるんですもの。私だって私の一番得意のことをしたいのよ。やっぱり気は心だわ。
しず えええ、結構ですとも、あなたがたがそうして祝ってくれる気持だけでも、どんなに嬉しいかわかりませんよ。