Japanische Klassiker mit Furigana
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おんなのすがた
女の姿
田中 貢太郎
Lesen Sie 女の姿 (おんなのすがた) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.006 Zeichen · 2 Bildschirme
「おい、ちょっと二階へあがってくれ、話がある」
そこで二人の生徒が二階へあがってみると、後に残っていた生徒がみょうな顔をしている。
「どうした、何をしているのだ」
「まあ坐れ、少し話がある」と云って、二人が坐るのを待って「この家は化物屋敷だぜ」
「どうして、何かあったのか」
「君等が出て往った後で、蚊帳へ入って、少し睡って、今度眼を覚まして枕頭を見ると、蚊帳の外に女が坐っていた」
それを聞くと二人の生徒が笑いだした。
「君が恐ろしいと思ってたから、見えたのだ、神経さ」
と一人が云うと、一人が、
「だからいっしょに出よと云うに出ないからだよ」
「とにかく、僕は厭だ、君等が出ないなら、僕一人で出て往くよ」
翌日になると彼の生徒は、二人に別れてそこを出て往った。二人の者は出て往った朋友の臆病を笑っていた。
そして、それから五六日経ってのことであった。二人でいっしょに寝ていた生徒の一人が、ふと眼を覚してみると枕頭に一人の女が坐っていた。彼はびっくりして睡っている朋友を揺り起した。
で、その朋友も眼を開けて枕頭を見た。やはり坐っている女の姿が眼に入った。
翌日になってその二人も他へ引越して往ったので、その家はまた暫く空家になっていた。