Japanische Klassiker mit Furigana
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じょせいと
女生徒
Lesen Sie 女生徒 (じょせいと) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 39.101 Zeichen · 78 Bildschirme
きまっている。だから、私は、ロココが好きだ。
いつもそうだが、私はお料理して、あれこれ味をみているうちに、なんだかひどい虚無にやられる。死にそうに疲れて、陰鬱になる。あらゆる努力の飽和状態におちいるのである。もう、もう、なんでも、どうでも、よくなって来る。ついには、ええっ! と、やけくそになって、味でも体裁でも、めちゃめちゃに、投げとばして、ばたばたやってしまって、じつに不機嫌な顔して、お客に差し出す。
きょうのお客様は、ことにも憂うつ。大森の今井田さん御夫婦に、ことし七つの良夫さん。今井田さんは、もう四十ちかいのに、好男子みたいに色が白くて、いやらしい。なぜ、敷島なぞを吸うのだろう。両切の煙草でないと、なんだか、不潔な感じがする。煙草は、両切に限る。敷島なぞを吸っていると、そのひとの人格までが、疑わしくなるのだ。いちいち天井を向いて煙を吐いて、はあ、はあ、なるほど、なんて言っている。いまは、夜学の先生をしているそうだ。奥さんは、小さくて、おどおどして、そして下品だ。つまらないことにでも、顔を畳にくっつけるようにして、からだをくねらせて、笑いむせぶのだ。