Japanische Klassiker mit Furigana
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おばけのこえ
妖怪談義
柳田 国男
Lesen Sie 妖怪談義 (おばけのこえ) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.618 Zeichen · 16 Bildschirme
今でもあざやかに覚えているが、実に澄みきった青い空であって、日輪のありどころよりは十五度も離れたところに、点々に数十の昼の星を見たのである。その星の有り形なども、こうであったということは私にはできるが、それがのちのちの空想の影響を受けていないとは断言しえない。ただ間違いのないことは白昼に星を見たことで、(その際に鵯が高い所を啼いて通ったことも覚えている)それを余りに神秘に思った結果、かえって数日の間何人にもその実験を語ろうとしなかった。そうして自分だけで心の中に、星は何かの機会さえあれば、白昼でも見えるものと考えていた。後日その事をぽつぽつと、家にいた医者の書生たちに話してみると、彼らは皆大笑いをして承認してくれない。いったいどんな星が見えると思うのかと言って、初歩の天文学の本などを出して来て見せるので、こちらも次第にあやふやになり、又笑われても致し方がないような気にもなったが、それでも最初の印象があまりに鮮明であったためか、東京の学校に入ってからも、何度かこの見聞を語ろうとして、君は詩人だよなどと、友だちにひやかされたことがあった。
話はこれきりだが今でも私はおりおり考える。