Japanische Klassiker mit Furigana
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かしまし(かしまし)
姦(かしまし)
久生 十蘭
Lesen Sie 姦(かしまし) (かしまし(かしまし)) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.914 Zeichen · 22 Bildschirme
あなたとしちゃ、木津さんをとるかとりかえされるかというたいへんなところなんでしょうけど、泣き声をだすのはおよしなさいよ、情けなくなるわ……なぜって聞かれても困るんだけど、あたしだって性のある生物ですから、腹のたつこともあれば癪にさわることもあるのよ。志貴子ぐらいに、いい気になられて、だまってひっこむわけにはいかないでしょう。一白庵の「名残」の茶会へひっぱりだして、逃げ場のないお茶室で、だしぬけに木津さんに逢わせてやろうと思っただけ……なによゥ、そんな大きな声をだして。耳がガンガンするわ……面子はあなただけのことではないでしょう。軽蔑される点でなら、あたしだっておなじことよ……後のこと? カンカンになっていましたもンですから、後のことまでは考えませんでしたの。すみませんでございます……ふざけてなんかいるもんですか、大まじめよ……なんですって? そんな生意気なことをいうなら、電話、切ってよ。あんたみたいなバカ、勝手にするがいいわ……
やっぱり聞きたいんでしょう。だから、つまらない強情を張るのはおよしなさいっていうの……そこは腕よ。その気になったら、志貴子ぐらい釣りだすぐらい、ぜんぜんお軽いのよ。