Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ふじんとぶんがく

婦人と文学

宮本 百合子

Lesen Sie 婦人と文学 (ふじんとぶんがく) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 180.792 Zeichen · 351 Bildschirme

Aozora Bunko

ひときれの堅きもちひをあかがりの

手にとりもちて歌をしぞ思ふ

皮ころも虎斑のなかにうづまりて

いねて笛ふくましろなる人

乞食等の著すてし野辺の朽ちむしろ

くちめよりさへさくすみれかな

などという歌にこめられた一味新鮮な近代の生活感覚であったことは、特に注目をひく点であると思われる。一方で『天地玄黄』のような歌を出している鉄幹は、自身のうちからおのずとほとばしったそういう二色の歌の流れの間にある興味ふかい矛盾に、果して心付いていただろうか。

彼は辛酸な少年時代を経た。

孔子のふみ読みてこもれど天雲の

立たまく欲しく止みかねつも

むなしくて家にあるより己が身し

谷にうちはめ死なん勝れり

と思いきわまった青年が、二十歳を二つ三つ越したばかりの血気で日清戦争の好戦的な気風にあおられ、師事した森鴎外が、「勲章は時々の恐怖に代へたると日々の消化に代へたるとあり」とよんだ芸術境にも反した「荒男神」のロマンティシズムをもって現れながら、境遇の人間的な現実は抑えがたくて、

野に生ふる草にも物を云はせばや

涙もあらむ歌もあらむ