Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

おんなけいず

婦系図

泉 鏡花

Lesen Sie 婦系図 (おんなけいず) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 172.760 Zeichen · 343 Bildschirme

Aozora Bunko

小芳が火を起すと、気取気の無いお嬢さん、台所へ土瓶を提げて出る。お蔦も勢に連れて蹌踉起きて出て、自慢の番茶の焙じ加減で、三人睦くお取膳。

お妙が奈良漬にほうとなった、顔がほてると洗ったので、小芳が刷毛を持って、颯とお化粧を直すと、お蔦がぐい、と櫛を拭いて一歯入れる。

苦労人が二人がかりで、妙子は品のいい処へ粋になって、またあるまじき美麗さを、飽かず視めて、小芳が幾度も恍惚気抜けのするようなのを、ああ、先生に瓜二つ、御尤もな次第だけれども、余り手放しで口惜いから、あとでいじめてやろう、とお蔦が思い設けたが、……ああ、さりとては……

いずれ両親には内証なんだから、と(おいしかってよ。)を見得もなく門口でまで云って、遅くならない内、お妙は八ツ下りに帰った。路地の角まで見送って、ややあって引返した小芳が、ばたばたと駈込んで、半狂乱に、ひしと、お蔦に縋りついて、

「我慢が出来ない。我慢が出来ない。我慢が出来ない。あんな可愛いお嬢さんにお育てなすったお手柄は、真砂町の夫人だけれど、産……産んだのは私だよ。私の子だよ、お蔦さん、身体へ袖が触る度に、胸がうずいてならなんだ、御覧よ、乳のはったこと。