Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おんなけいず

婦系図

泉 鏡花

Lesen Sie 婦系図 (おんなけいず) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 172.760 Zeichen · 343 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「主がある!」と目をる。

「ええ、ありますとも、主税と云ってね。」

「それ見ろ、早瀬、」

「何だ、お前、」

「いいえ、貴下、この花を引張るのは、私を口説くのと同一訳よ。主があるんですもの。さあ、引張って御覧なさい。」

と寄ると、英吉は一足引く。

「さあ、口説いて頂戴、」

と寄ると、英吉は一足引く。微笑みながら擦り寄るたびに、たじたじと退って、やがて次の間へ、もそりと出る。

道学先生

二十二

月の十二日は本郷の薬師様の縁日で、電車が通るようになっても相かわらず賑かな。書肆文求堂をもうちっと富坂寄の大道へ出した露店の、いかがわしい道具に交ぜて、ばらばら古本がある中の、表紙の除れた、けばの立った、端摺の甚い、三世相を開けて、燻ぼったカンテラの燈で見ている男は、これは、早瀬主税である。

何の事ぞ、酒井先生の薫陶で、少くとも外国語をもって家を為し、自腹で朝酒を呷る者が、今更いかなる必要があって、前世の鸚鵡たり、猩々たるを懸念する?

もっとも学者だと云って、天気の好い日に浅草をぶらついて、奥山を見ないとも限らぬ。その時いかなる必要があって、玉乗の看板を観ると云う、奇問を発するものがあれば、その者愚ならずんば狂に近い。