Japanische Klassiker mit Furigana
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うかのちょうじゃものがたり
宇賀長者物語
田中 貢太郎
Lesen Sie 宇賀長者物語 (うかのちょうじゃものがたり) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.427 Zeichen · 19 Bildschirme
※(ローマ数字1、1-13-21)
※(ローマ数字1、1-13-21)
牡丹の花の咲いたような王朝時代が衰えて、武家朝時代が顕れようとしている比のことでありました。土佐の国の浦戸と云う処に宇賀長者と云う長者がありました。浦戸は土佐日記などにも見えている古い土地で、その当時は今の浦戸港の入江が奥深く入り込んで、高知市の東になった五台山と呼んでいる大島や、田辺島、葛島、比島など云う村村の丘陵が波の上に浮んでいた。長岡郡の国府に在任していた国司などが、任期を終えて都へ帰って往くには、大津の崎と云う処から船に乗って、入江の右岸になったこの地をさして漕いで来て、それから外海に出て、泊り泊りを追うのでありました。宇賀長者は、ここに大きな邸をかまえて、莫大な富を作っておりました。その田地から獲れる米のすり糠が、邸の傍に何時も大きな山をこしらえていたので、糠塚長者と呼ぶ者もありました。
この長者の家では、附近の土地を耕すほかに、海の水を煮て塩を製し、また魚などを獲っておりました。それには二百人に近い奴隷がいて、その仕事をやっておりました。長者は太い赤樫の杖を持って、日毎に奴隷の前にその姿を見せました。