Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

あんごじんせいあんない

安吾人生案内

坂口 安吾

Lesen Sie 安吾人生案内 (あんごじんせいあんない) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.066 Zeichen · 26 Bildschirme

Aozora Bunko

世の荒波にもまれながらも、よくその心の純真さを失わなかった。泥沼の蓮とは晩香のことである。(廿五年三月号の主婦と生活に詳である。)私は晩香の純情を愛した。晩香も亦私に由り、私を通して、始めて真の愛情を知った。私から受ける直接の愛ばかりでなく、私を取りまく人々の意気に感激した結果である。尾崎士郎君は「夢よりも淡く」と評し去ったが、夢ではなく、現実であった。即ち晩香は小田原に於ける漢文素読会を生んだ。固より私を中心としての学生会であるから、私は生みの親であるが、晩香は育ての親であった。学生の晩香を追慕する情は誠に涙ぐましいものがある。晩香亡き後、私はむしろ二三子の手に死なんと願うものである。(と言っても決して長男夫婦の孝志を辞する訳ではない。)

私の心境は伊東火葬場の棺前で述べた通りである。神仏の前には身分の相違はない。新憲法も人権の自由平等を認めて居る。棺前に立った時は塩谷温対長谷川菊乃であった。之が人間の真の姿である。穂積博士の脳髄は医学の好資料となった。私は俎上の魚となった以上敢て逃げ匿れはしない。内外の学者文士、評論家に由って私の人間味を忌憚なく縦横に評論して戴きたい。