Japanische Klassiker mit Furigana
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あんじゅうこん
安重根
谷 譲次
Lesen Sie 安重根 (あんじゅうこん) von 谷 譲次 (たにじょうじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.548 Zeichen · 100 Bildschirme
安重根 手? 僕の手がどうかしていますか。
ニイナ どうかしていますかって、顫えてるじゃないの、そんなに。
安重根はニイナへ背中を向けて、自分の手を凝視める。自嘲的に爆笑する。
安重根 (手を見ながら)そうですかねえ。そんなに、そんなに顫えていますかねえ。はっはっは、こいつあお笑い草だ。
ニイナ 笑いごっちゃありませんわ。まるで中気病みですわ。水の容物を持たしたら、すっかりこぼしてしまいますわ。
安重根はふっと沈思する。
ニイナ (何事も知らぬ気に)あたしなんかにはいっこう解りませんけれど、それでも、いま安さんが立役者だということは、女の感というもので知れますわ。うちの曹道先なども、この間じゅうから、今日か明日かと安重根さんの来るのを待ったことと言ったら、そりゃあおかしいようでしたわ。
安重根は手摺りに倚って空を仰いでいる。
ニイナ そんなに持てている安さんじゃあないの。何をくよくよしているんでしょう。ねえ、安さん、そんなことでは――。
安重根 (どきりとして顔を上げて、鋭く)何です。
ニイナ まあ、なんて怖い顔! そんなことでは柳さんに逃げられてしまうって言うのよ。