Japanische Klassiker mit Furigana
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よい(ひとまく)
宵(一幕)
宮本 百合子
Lesen Sie 宵(一幕) (よい(ひとまく)) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.834 Zeichen · 18 Bildschirme
良 三 (苦笑)まあいいさね、どうでも。津本のことは津本のことだ。そう憤慨しずに御飯でもよそっておくれ。(茶碗を出す)
やす子 (無条件な笑顔)だって……子供が可哀そうですわ(飯を盛って渡す。また真面目な表情)――だけれど、ああいう方なんか、どんな心持で御自分の子供を見ていらっしゃるんでしょうね。
貴方、そうお思いなさらなくって? わざわざ貧民の子供なんかを集めて世話を焼きながら、御自分の子は、馬鹿みたいな雇人まかせで安心していらっしゃるなんて、私には到底分りませんわ。
良 三 (幸福を感じつつ揶揄(やゆ)する)それは、お前は偉いさ。何にしろ模範的賢母なんだからね、つや子がさぞ素晴らしいものになるだろうよ。
やす子 ……(微笑)
良 三 然し、また、柳田の奥さんみたいでも堪らないからな。いくら拘(かま)わないのがいけないからって、ああ子供と医者とで討死しちまうようじゃあ助からない。
やす子 (はっきりして、良人を見る)まあ、そんな?
良 三 一遍行って会って御覧、大抵の者はいい加減毒気を抜かれるよ。
やす子 (苦笑)……
ところへ、書生、夕刊二枚許りと一緒に、三四通の手紙を持って来る。