Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
いえ
家
島崎 藤村
Lesen Sie 家 (いえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.748 Zeichen · 254 Bildschirme
「兎、兎、そなたの耳は
どうしてそう長いぞ――
おらが母の、若い時の名物で、
笹の葉ッ子嚥んだれば、
それで耳が長いぞ」
これはお雪が幼少い時分に、南部地方から来た下女とやらに習った節で、それを自分の娘に教えたのである。お房が得意の歌である。
三吉は力を得た。その晩、牧野へ宛てて長い手紙を書いた。
幸にも、この手紙は、彼の心を友達へ伝えることが出来た。その返事の来た日から、牧野は彼の仕事に取っての擁護者であった。しかも、それを人に知らそうとすらしなかった。三吉は牧野の深い心づかいを感じた。自分のベストを尽すということより外は、この友達の志に酬うべきものは無い、と思った。
四月に入って、三吉は家を探しがてら一寸上京した。子供等は彼の帰りを待侘びて、幾度か停車場まで迎えに出た。北側の草屋根の上には未だ消残った雪が有ったが、それが雨垂のように軒をつたって、溶け始めていた。三吉は帰って来て、東京の郊外に見つけて来た家の話をお雪にして聞かせた。一軒、植木屋の地内に往来に沿うて新築中の平屋が有った。まだ壁の下塗もしてない位で、大工が入って働いている最中。