Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

「てらだとらひこのついそう」あとがき

寺田寅彦 わが師の追想

中谷 宇吉郎

Lesen Sie 寺田寅彦 わが師の追想 (「てらだとらひこのついそう」あとがき) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.239 Zeichen · 65 Bildschirme

Aozora Bunko

手製のアスベストスの棒に針金を捲きつけて、それを不細工な歯車か何かにとりつけた妙な装置が出来上がった。それに瓦斯の炎をぶうぶうと吹きつけながら、室井君は歯車を片手でがらがら廻しては、検流計の望遠鏡を覗いていた。

誰かが遊びにくると、よくあれは火事の実験かいと聞いた。そして今にあれで地球磁気の原因が分かるはずなんだと言うと、中には「正に団栗のスタビリティを論じて天体の運動に及ぶ類いだね」という男もあった。

この研究はその後、理研で筒井君があとを引き受けてずっと続けることになった。結局地球磁気の原因は分からなかったが、ある種の金属結晶体に縦に熱を流すと、それと直角の方向即ち横向きに電流が発生するという新しい現象の発見に導かれたのであった。この発見は先生の数多い業績の中でも特筆すべきものの一つであったが、室井君がぶうぶうと炎を吹きつけていた頃のことを思うと、傍観者たる私たちにも感慨深いものがあった。

ところで湯本君と私との水素の爆発に関する研究であるが、この方は、実は湯本君がもう一年前から始めていたので、装置は大体出来ていた。それで私たちの方は直ぐ測定にとりかかれた。