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Japanische Klassiker mit Furigana

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ちいさきいえのせいかつ

小さき家の生活

宮本 百合子

Lesen Sie 小さき家の生活 (ちいさきいえのせいかつ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.540 Zeichen · 18 Bildschirme

Aozora Bunko

庭木は、今年になって、又一本、柔かい、よく草花とあしらう常緑木の一種を殖し、今では、狭い乍ら、可愛ゆい我等の小庭になった。

夏福井から持って来た蘭もある、苔も美しく保たれて居る。あの赤ちゃけて、きたなかった庭は、もう何処にも思い出されない。

家具の新らしいものは、植木よりは少い。大きい海鼠焼の火鉢、風呂桶。今年のお盆に、母上がお金を下さり、重宝な箪笥とワードローブを買った。

目下、H町とAとの間にこだわりのある外、生活は滞りなく運行して居ると云ってよいだろう。

Aは健康で、女子学習院、明治、慶応に教え、岩波書店から、彼の最初の著述、「ペルシア文学史考」が出版されそうになって居る。

自分は、正月の太陽の為に南路を書き、日曜や今日のようにAが家に居、机を並べてやって居る時には、此を書いたり、小品を書いたりして居る。

仕事を、飽くまでコンスタントにやること。然し、無理をせず、真の緊張と感興の持続する限度と、雰囲気とで仕事すること、此を今、効果ある状態と信じて行って居る。

新潮から、来春、単行本が出るだろう。経済的に、自分の得るものは現在の処極僅少である。