Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ちいさなやぎのきろく

小さな山羊の記録

坂口 安吾

Lesen Sie 小さな山羊の記録 (ちいさなやぎのきろく) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.402 Zeichen · 19 Bildschirme

Aozora Bunko

私は昏酔中に、雑誌社のSと用談し、そして、Wと会った。まだ見たことのない藤森先生ともお会いした。

すべて、それらが、夢であることを、私はどうしても、信じられなかった。私は、私をたぶらかす女房や女中の奸計を怒り、木刀をふるって、追い廻した。然し、私の歩行は、もはや不自由で、便所へ行くにも、這うようにしか行動ができない。

気違いは、裸になるというが、妙なもので、私も、女房や女中の奸計を怒って狂いたつと、一糸まとわぬ裸体になっていた。いつ、なぜ、そうなったか、記憶がなく、それを羞しいとも思わなかった。

その他の狂態について書こうと思えば、まだ記憶している多くのことがあるし、まったく意識喪失の下に為された多くのこともあるに相違ない。なぜなら、二十五六日の時間のうち、私の自覚している時間は五六日にすぎなかったのだから。たゞ、甚しく特殊な現象について云えば、私が自覚した五六日が、ひどく好色的であったということである。これは、アドルムの過用によって、その方面の神経が刺戟されたせいだろうと思うが、もとより足腰も立たぬ状態のことで、実際の行為は、生理的に不可能であった。