Japanische Klassiker mit Furigana
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つきとあざらし
小川未明童話集
小川 未明
Lesen Sie 小川未明童話集 (つきとあざらし) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 9.033 Zeichen · 20 Bildschirme
それをたなの上の目ざまし時計のそばにのせて、もう時刻もだいぶおそいからやすもうと、しごとをかたづけにかかりました。
このとき、また外の戸をトン、トンとたたくものがありました。
おばあさんは耳をかたむけました。
「なんというふしぎな晩だろう。また、だれかきたようだ。もう、こんなに……。」と、おばあさんはいって、時計を見ますと、外は月の光に明かるいけれど、時刻はもうだいぶふけていました。
おばあさんは立ちあがって、入り口の方に行きました。小さな手でたたくとみえて、トン、トンというかわいらしい音がしていたのであります。
「こんなにおそくなってから……。」と、おばあさんは口のうちでいいながら戸をあけて見ました。するとそこには、十二三の美しい女の子が目をうるませて立っていました。
「どこの子かしらないが、どうしてこんなにおそくたずねてきました?」と、おばあさんはいぶかりながら問いました。
「私は、町の香水製造場にやとわれています。毎日、毎日、白ばらの花からとった香水をびんにつめています。そして、夜、おそく家に帰ります。今夜も働いて、ひとりぶらぶら月がいいので歩いてきますと、石につまずいて、指をこんなにきずつけてしまいました。