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Japanische Klassiker mit Furigana

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つきとあざらし

小川未明童話集

小川 未明

Lesen Sie 小川未明童話集 (つきとあざらし) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 9.033 Zeichen · 20 Bildschirme

Aozora Bunko

私は、いたくて、いたくてがまんができないのです。血が出てとまりません。もう、どの家もみんなねむってしまいました。この家の前を通ると、まだおばあさんが起きておいでなさいます。私は、おばあさんがごしんせつな、やさしい、いいかただということを知っています。それでつい、戸をたたく気になったのであります。」と、髪の毛の長い、美しい少女はいいました。

おばあさんは、いい香水のにおいが、少女のからだにしみているとみえて、こうして話しているあいだに、ぷんぷんと鼻にくるのを感じました。

「そんなら、おまえは、私を知っているのですか。」と、おばあさんはたずねました。

「私は、この家の前をこれまでたびたび通って、おばあさんが、窓の下で針しごとをなさっているのを見て知っています。」と、少女は答えました。

「まあ、それはいい子だ。どれ、そのけがをした指を、私に見せなさい。なにか薬をつけてあげよう。」と、おばあさんはいいました。そして、少女をランプの近くまでつれてきました。少女はかわいらしい指を出して見せました。すると、まっ白な指から赤い血が流れていました。

「あ、かわいそうに、石ですりむいて切ったのだろう。