Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ろうじゅうのめがね

小笠原壱岐守

佐々木 味津三

Lesen Sie 小笠原壱岐守 (ろうじゅうのめがね) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 57.249 Zeichen · 115 Bildschirme

Aozora Bunko

堀の探さは何尺なるぞ。

君を斬らずばわが身が立たん。

立たんか、斬らんか、――えいっ。スパリ。アハハ……。もういかん。隊長。一曲、この妓と物しとうなりました。いいでがしょう。来い。女。あっちの部屋へ参ろう!」

くずれるようにしなだれかかって、その首へ手を巻きつけると、ぐいぐいと引っ張った。

小次郎も廻って来たのである。

「よし来た。そのこと、そのこと、怒っちゃいけませんぞ。隊長。――いけっ、いけっ、丸公、別室があろう。来い! 女!」

立ちあがって、よろよろとし乍ら歩き出そうとしたのを、じっと見守っていた直人のこめかみがぴくぴくと青く動いた。

とみるまに、目がすわった。

同時に、じりっと膝横のわざ物に手がかかった。

腹が立って来たのだ。憎悪がこみあげて来たのだ。

理窟もなかった。理性もなかった。歩行も出来ない身をいいことにして、これみよがしに歓楽を追おうとしているふたりの傍若な振舞に、カッと憎みがわきあがったのである。

「まてっ」

「な、な、なんです! どうしたんです!」

おどろき怪しんでふり向いたふたりの顔へ、けわしい目が飛んでいった。

「たわけたちめがっ。