Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
Lesen Sie 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) von 正岡 容 (まさおかいるる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 163.270 Zeichen · 325 Bildschirme
師匠圓生のにしてからが、話術は別として道具のほうはチャチなお寒いものだった。そこへいくと圓朝のは特別に新しい鳴物の工夫をいろいろ凝らしてきている上に、たとい幾ヶ月でも国芳の家の釜の飯を食べたことはここへきて初めてものをいった。圓朝えがく道具立は、そこらのびらやが描いたものと比べものにならないほどの精彩を放った。活きて迫ってくるものがあった。その点も特別の魅力として取り沙汰された。
さてあとの二日は「累双紙」のほうを演った。
これも大波小波を大道具大仕掛で迫真に見せたり、本雨を降らせたりした。これまたヤンヤヤンヤの喝采だった。
「師匠なぜこれを初晩に……」
またしても下足番の爺やから、こう好意ある不足をいわれたほどだった。
めでたく久保本十五日の初看板が、ここにおわった。
グッタリとしてしまった圓朝だった。でもそれは言葉に尽せない、大いなる歓びに満ち満ちた疲れようだった。
もういまはなんの心の澱もなく、ああ、師匠のお蔭で新しい道が拓けた。
おもえばおもうほどありがたくてありがたくてならなかった師匠の上だった。
久保本の興行がおわるとすぐあくる朝、また手土産を携えて圓朝は、師匠のところへ礼にいった。