Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
Lesen Sie 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) von 正岡 容 (まさおかいるる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 163.270 Zeichen · 325 Bildschirme
少しもしらなかったが師匠は下座のお仙という三十がらみの渋皮の剥けた女とねんごろになり、それを根が苦労知らずの嬢様育ちのお神さんはカーッと一途に腹立てて、実家へかえっていってしまった。ところがそれを聞くと今度は下座のお仙が、お神さんが、でていっておしまいなすったあとへ、ヌケヌケと私が直るなんてとんでもない、お神さんにすまないから私もお暇をいただきますと、どんどん暇をとり、手切れをもらって別れていってしまった。隠然とした長老とはいえ、もう派手な人気もなし、大した先々も望めないと見てとって要領のいいお仙は、手廻しよく見切りをつけていってしまったものらしかった。その気落ちがしてしまったためだろう、ひと月あまり呷りつづけた自棄酒のあと、バッタリ倒れて、とたんにこんな病気がでてしまったのだった。
それにしても――。
怪しからん奴はあの圓太で、前からこのお仙とわけがあったらしく、とすると今度体よく見切りを付けさせたのも奴の指図だったのだろう、師匠が倒れたと聞いてもてんで顔出しもしてこないばかりか、早いところお仙と二人随徳寺を極め込んで旅廻りにでもでてしまったものらしく、血眼になって例の船宿の婆さんが久保本へも圓太の行方を探しにきたということだった。