Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
Lesen Sie 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) von 正岡 容 (まさおかいるる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 163.270 Zeichen · 325 Bildschirme
仲間の悪口なんか、もう耳にたこでてんで気になんかならなくなってしまったんだ」
薄青いなおしを飲み干すと、
「猿若の三座……いやまさか三座は無理だけれど、宮地芝居、緞帳でいい。いまに私は芝居小屋を開けてきっと三遊亭圓朝の看板を上げてみせる。そのときの道具噺はいまの五倍七倍も派手なもの、大がかりのもののつもりなんだ」
「……」
三たび濡れた目へ信頼のいろを漲らせて女は、肯いた。
「それには演題――演題の選び方、立て方が大専だ。むろん、芸が空っ下手じゃいけないが、何よりアッといわせるような演題の案文がつかないことには仕方がない、ねえ小糸」
少しにじり寄るようにしてきて、
「噺の途中へお化けのでるときは私は都楽や都船の写し絵をつかいたい、忍びの術使いのでるときには鈴川一座の日本手品や水芸もつかいたい、時と場合によったら筋の都合で、とがや紫蝶のあやつり人形もよかろうし、松島亀之助の山雀の曲芸、猿芝居だって使おうとおもう、そういう連中をあれこれと舞台一杯に手配しておいてその上大道具大仕掛大鳴物で、噺と噺との合間を面白可笑しくつないでいく、たしかにこれは江戸中の人たちがアッと目を瞠るだろうとおもうんだ」