Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうじょがこなかったら
少女がこなかったら
小川 未明
Lesen Sie 少女がこなかったら (しょうじょがこなかったら) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.519 Zeichen · 6 Bildschirme
「雲の切れめから、すごい星の光が、きらきらと輝いている。真っ白に霜は、電信柱に、屋根の上に降っている。寒い北風が、あのように音をたててゆく。乾いた道の上には、枯れた落ち葉がころがって、人通りもない、しんとした往来を、怖ろしい男が、あのように、だまって車を引いてゆくのだろう……。」
彼は、覚えず、夜具のえりに、顔を埋めて小さくなりました。
* * * * *
太郎の家へ、三、四か月前、田舎からきた女中がありました。彼女は、まだ、十六、七になったばかりです。
この夜、あまり寒いので、ふと目をさますと、ちょうどこの車の音を、彼女も聞いたのでありました。
「おさよ、おまえは、夜、目をさますことがあるかい。」と、家の人に、たずねられましたときに、
「いいえ。」と、顔をあかくして答えたことがありました。それほど、昼間働くので、夜は疲れてよく休むのでした。それですから、めったに車の音を聞いたこともなかったのであったが、今夜、ふと車の音を聞きますと、つぎからつぎといろいろのことが思い出されて、彼女はしばらく床の中で、頭をまくらにつけて、空想の後を追ったのでありました。